佐藤雅彦さん デザインイノベーション特論

6月2日の授業は佐藤雅彦さんについてでした。



その前に先生がもう一度授業の趣旨を説明してくれました。

・デザイナーはいろいろなところで必要とされている。

・人間としての考え方、社会へのアプローチを紹介するデザイナーから学んでほしい。

・大学はやり方や手法を習う場所だけれど、それはデザインをするときの3分の1西かすぎない。output、人間性、手法の3つがデザインには必要だから。




佐藤さんはデザインには興味を持っていたが、プロではやっていけないと思っていた。

なので、東京大学で数学を専攻し電通に入社した。

でも、営業でいろいろなデザインを見ていると好きなデザインが見えてきてきた。
→好きなデザインのルール化
→ルールを適用し作品をつくった
→なんかデザインできそう

デザインは数学のような公式には当てはまらないけど、自分なりのルールを発見してルールに沿って作品をつくればデザインが自分にも出来ると思ったそうです。

そして、クリエーター選抜試験(転局試験)に合格して、電通のクリエーティブディレクション局に異動し、デザインができると思っていたが、2年間仕事がなかった。


仕事が来ないので世界中のCMをみてCMをつくるルールを2年間研究した。
→共通ルールが見えてきた


そんなとき、湖池屋のポテトチップスのCMの仕事の依頼がきた。

でも、普通は頼んでこない。
時間ない、しょうがない、お金ない、人がいない、そんな状況になるとチャンスがくるそうです。

見事佐藤さんはそのチャンスをものにし、仕事がもらえるようになった。



でもそれは、2年間かけて準備してきたから。

チャンスを生かせるか生かせないかは準備次第だと山崎先生は言っていた。



サッカーと同じだ!!と僕は思いました。高校のときは同じことをよく言われてました・・・。


佐藤雅彦ルール
①製品名を連呼する
②ドキュメント・リップシンク(リアルな場所での撮影)
③物語性


バザールでござーる
物語性を重視している。

ペルソナと同じようにキャラクターにいろいろな物語性がある。見ている人が物語性を感じることは共鳴(賛同)しているということ。

伝わりやすいCMになる。

また、記憶に残りやすいフレーズとメロディーも重要視している。



モルツ
モルツのCMは製品名の連呼とドキュメント・リップシンクのルールを利用している。

また、作詞、作曲も佐藤さんが手がけている。




紅茶のピコー
紅茶のピコーでは、スケッチの中に音の情報がわかりやすく入っていることと、CMで踊るダンスも佐藤さんが考えたそうです。


五感情報をを含めてスケッチすることが重要だそうです。

できることは全部やる(作詞作曲、振り付けなど)スタンスでやっているところがいいとのこと。


ルールは出発点にしかすぎない。細かいディテールまで。


ルールーの他にトーンを発見したそうです。


トーンとは出来上がりの感触だそうです。

また語尾のシズル感(おいしそうに感じる感)が大事であるそうです。
コンガリーニョ、ドンタコス、ポリンキー、などなど。


いいものをいっぱい見てルールを発見する。しかし、トーンを決めるのは自分の中で、トーンを成立させるディテールがあって成立するらしい。


電通でやれることはやり尽くしだいたいわかったので、新しい考え方を生み出すことを目標にし独立。

これまでにない人と違うやり方やどうやってトーンを入れて共感してもらうか考えながらいろいろ作品をつくったそうです。

IQとかだんご三兄弟とかピタゴラスイッチとか。

あと僕が好きなテトペッテンソンっていう歌の映像も佐藤さんがつくっていたことが判明し、ちょっとうれしくなりました。

思い起こしてみると記憶に残っているCMや映像って佐藤さんの作品が多いな〜って思いました。





先生が手法を考える上でのヒントを教えてくれました。


・User Experience
①ユーザーがどんな体験するの?
②どんなモノなの?
ユーザーとモノの間のインタラクションをデザインでつなぐことである。

常に人とモノのデザインを考えておく必要がある。


・どちらかに偏ったデザインは一方方向で曖昧なことが多い。多方向から見ることが大事でヒントにつながる。

・人とモノでデザインは成り立っている。

・作品を見ればどんなものをつくったらいいかわかる。人は調べないとわからない

・どんなものをつくったらいいか見えてきたら、それにあったProcess Methodをつくればいい。


そろそろ、自分にデザインイノベーションを起こさないと・・・。

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